• Iris
  • 爱丽丝
  • 아이리스

アイリス

術師タイプ — 秘術師
敵に術ダメージを与える
攻撃の対象がいない場合はエネルギーをチャージして(最大3回)次の攻撃時に一斉発射する
  • VC12
  • 遠距離
  • 火力
/ 80
【コードネーム】アイリス
【性別】女
【戦闘経験】なし
【出身地】ヴィクトリア
【誕生日】4月2日
【種族】フェリーン
【身長】147cm
【鉱石病感染状況】
メディカルチェックの結果、非感染者に認定。
【物理強度】普通
【戦場機動】普通
【生理的耐性】標準
【戦術立案】標準
【戦闘技術】普通
【アーツ適性】優秀
とあるオペレーターから預かったものを返還するためにロドスにやってきたヴィクトリアの術師。関連事項の処理が終わるまで、ロドスに一時滞在する予定である。
特殊なアーツを用いており、人を眠りに誘い、夢の内容をある程度コントロールすることができる。
造影検査の結果、臓器の輪郭は明瞭で異常陰影も認められない。循環器系源石顆粒検査においても、同じく鉱石病の兆候は認められない。以上の結果から、現時点では鉱石病未感染と判定。

【源石融合率】0%
鉱石病の兆候は見られない。

【血液中源石密度】0.12u/L
源石との接触は極めて少ない。

「彼女のあの一張羅、本当に外勤に当たれるのか?」――医療部の匿名コメント
アイリスはあるオペレーターを探すためにロドスにやってきた。
当初、我々はその相手をアイリスの血縁関係者だろうと考えていた。だが、詳しく話を聞くと、アイリスが探していたのは、我々が予想していたような遠縁の親戚でも、遺産を相続するような立場の者でもなく、彼女に一台の旧式ラジオを預けた人物で、アイリスはそれを返還するためにやってきたという。そして彼女が相手について把握しているのは、本名と外見に関する印象のみだという。なんとも頼りない情報だが、アイリスがおそらく例のラジオよりも歳が若いということを考えれば、それも仕方がないのだろう。なぜ二十年前にその相手からラジオを預かったのか、なぜ二十年後にそれを返還することになったのか、そういった謎はまだ解かれていないが、アイリスが直々に来訪した以上、我々には彼女のためにも、そのオペレーターのためにも、目の前にある財産の帰属問題を解決する義務がある。問題の解決にあたっては規定に沿った手続きを経る必要があり、個人のプライベートにも関わるため、全ての関連事項の処理が終わるまで、アイリスは長期間ロドスに滞在する必要が生じた。そこで我々は本人の意見に基づき、彼女を臨時オペレーターとして登録した。
ラジオの所有者だというメイベルについて検証した結果、ロスモンティス小隊の故ブリッシュシルバーであると確認がとれた。度重なる検討の結果、ロドスがラジオを引き取り、ブリッシュシルバーの遺言にあった遺産の分配指示に従い、然るべき場所へ送り届けた。引き渡しの際に、我々はアイリスとロスモンティスを引き合わせる機会を設けた。アイリスは預かったものの引き渡し相手がいないという状況に遭遇するのは初めてのようで、ロスモンティスと顔を合わせた時は気落ちし、悲しんでいた。しかししばらくすると、アイリスはロスモンティスにヴィクトリア由来の童話を語り始め、極力「ブリッシュシルバーはもういないが、妖精の国に渡り安眠するだろう」という考えをロスモンティスに伝えようとした。このようなおとぎ話はエリートオペレーターにとっての慰めにはならず、ロスモンティス本人の性格からしてもそのような慰めは不要だと言えたが、善意に満ちた言葉は、それでもある程度の効果を発揮した。少なくとも、アイリスは自分を納得させ、慰めることには成功したはずだ。それからまもなくして、両者の対面は比較的リラックスした雰囲気の中で終わりを迎えた。
アイリスがどのような責務を担っているのかを我々はまだ知らないが、本人への尊重から、彼女に詳しい事情を問い質すことはしなかった。しかるべき時を迎えたら、彼女は自ら必要な情報をロドスの関係者に吐露するのかもしれない。
臨時オペレーターとなってからのアイリスには、ロドスの公共エリアにおける自由行動の権限が与えられた。彼女が最も気に入っているのがひだまりお遊戯室で、いつもそこで子供たちの遊び相手をしている。ロドスで治療を受けている子供たちにとっても、このような何の心配事もなく、楽しいひと時は得がたいものである。アイリスは任務がある時以外、いつも子供たちのために何かしようとしている――歌ってあげたり、お話をしてあげたり、飴を分けてあげたり。彼女が子供たちと共に過ごすことをあまりにも好んでいるため、保安部門のオペレーターたちは一時、彼女のロドス加入に何か企みがあるのではと疑ったほどだった。慎重な調査の結果、アイリスの「企み」とは、事情に迫られて手元に長期間保管できないものがあるかどうかを子供たちに尋ねる、ということだけだった。彼女の「責務」に関わるかもしれないその行動は、ヴィクトリアに生活していたら誰しも一度は耳にする童話に似ている。内容はこうである。
いい子にしていると夢の中でお城が現れ、主人に中へと招待される。子供はそこでもてなされ、楽しいひと時を過ごすが、やがてそろそろ目覚めようかという頃になると、自分の一番大切なものをお城に預けて、お城の主人と約束を結ぶかどうかを選ぶ。約束の中身は大抵、子供が成年して大人になった後の指定日に、お城に預けていた子供時代からのプレゼントを受け取ることができる、というものである。
細かい部分を照らし合わせると、アイリスの行いと童話とは共通点が多い。だが、ヴィクトリアの童話は大抵心を痛ませるような内容を含んでいる。その童話の全貌を我々も把握するできずにいるため、念のためにも、アイリスの行動を彼女いち個人の行いと見なす方がいいだろう。
近頃、多くの歳若いオペレーターが夢の話をしている。内容は各々異なっているが、共通して話に登場するのは立派な移動式のお城、親切で穏やかなフェリーン族の城主、そして楽しい宴会だった。ヴィクトリア人が幼少期によく聞く童話は今ロドスの子供たちにも広まっていた。悲劇は起こらず、残念な結末もなく、素敵な生活への期待と未来への望みだけが彼らの心に残る。この不思議な夢が誰の仕業であるか、子供たち以外は皆知っているが、それがどうしたというのだろう。子供たちに遠い未来への期待を抱かせることの、どこがいけないというのだろう。私は先日、アイリスに宝物を預ける子供を見かけた。何の変哲もない普通の木箱で、中身はシルクに包まれた飴玉だった。数日後、身軽なコータス族の来訪者がそれを持って去っていった。彼らの保存技術があれば、約束の日まで預かり物を少しも損なわずに保存しておけるに違いない。
ただどうしても疑問に思う。子供たちは本当に成年後もこの出来事を覚えているのだろうか?美しい夢、優しいお姉さん、そして預けた大事な宝物のことを。少なくとも……ブリッシュシルバーの遺言の中には、例のラジオを言及した内容はどこにも見当たらなかった。だが、それでも当初の約束が無意味になることはないのだろう。もし彼女が……本当にこの「プレゼント」を手にすることができていたら、きっと喜んでいたはずだ……
アイリスが自分の「業務」にまだ少しも慣れていないことは見て取れる。彼女もこの伝承されていると思しき「公益活動」――すまないが、このように報酬を求めない利他的かつコストがかかるような行為を描写できそうな言葉を他に見つけられなかった――を受け継いで間もないのだろう。あるいは、童話を受け入れた子供たちよりも、アイリス本人の方が、心の底から童話を信じてやまないのだろう。
多くの者は大人になれば童話など忘れ去ってしまう。だがアイリスに関しては、こう言えるだろう――
彼女は童話を現実にする者だ、と。
アイリスのアーツは人を安らかな眠りに誘うことができる。全力でアーツを使えば、精神をかなり集中させている成人でさえ眠らせることはできるが、そこまで強力な施術は精神力を酷使するため、任務参加時にのみ使うようにしている。それ以外の使い方だと、効果は徐放性の睡眠導入剤とさほど変わらない。通常は心地良い環境で施術するため、アーツを受ける者は十五分内に心が安らぎ、平穏な気持ちで眠りに落ちる。そこから、アイリスは自らのアーツで最も重要な部分――夢の操作を始める。
このような能力は、その内容を初めて聞いた者にとってはあまり気持ちいいものではないことが多い。そもそも眠りに落ちて見る夢自体は、ある種の潜在意識の発露である。したがって夢を操作できるということは、悪い言い方をすれば間接的に人を操ることに等しい。
だが、我々はアイリスがそのようなことをしないと確信している。ロドスにやってきてからの彼女と日々を共に過ごしてきた我々の結論である。彼女の性格に人を操りたいという傾向は見られない。また、アイリスの責務への向き合い方とプライドを見れば、彼女に対する理解がそう深くなくても、他人の夢を恣意的に弄ぶような行動を取るはずがないと知れた。
ちなみに、アイリスのいわゆる「夢を操作する」能力には、厳格な制限が存在している。自らが触れて、認識して、深く知っていることのみ、他人の夢でそれらの要素を再現できる。そして彼女が日頃触れ合うことのほとんどが優しく美しいものである。たとえ彼女が大好きな童話に関しても――我々の知っている通り、ヴィクトリアには人を恐怖させるような童話が数多く存在している――改編された、健全なバージョンしか知らず、その中で描写されるのはこの世に存在しない理想郷である。そのため、アイリスが人々に描いて見せるのも、そもそも描けるのも、そうした美しいものだけなのである。
ではなぜ皆の夢には共通してお城と城主、そして宴会が登場するのだろうか?
添付ファイルをご覧なさい。中にはアイリス本人の正装写真と、彼女が所有する産業の一つである小型移動式キャッスルとその内装の写真がある。夢の内容を思い出せるオペレーターは比較してみるといい。
結論は自ずと見えよう。

「わかった、アイリスさんは伝説の妖精さんなんだ!」――人事部某オペレーターのコメント
「馬鹿かお前は!」――某オペレーターの上記コメントへのコメント
HP
1535
攻撃力
1389
防御力
125
術耐性
20
配置コスト
24
攻撃間隔
3 秒
ブロック数
1
再配置時間
70 秒

素質

  • 開かずの宝箱
    チャージした攻撃エネルギーのダメージが130%まで上昇

スキル

設定で詳細一覧を有効にして、詳細データが表示されます。
  • 童話の守り人
    自動回復手動発動
    初期SP
    5
    必要SP
    15
    継続時間
    5 秒
    攻撃範囲変化、攻撃間隔を大幅に短縮し、通常攻撃時、敵に攻撃力の50%の術ダメージを与える
    attack@atk_scale
    0.5
    base_attack_time
    0.2
  • 夢想揺籃
    自動回復手動発動
    初期SP
    10
    必要SP
    30
    攻撃範囲内の敵最大2体に7秒間睡眠させる。効果時間終了時、対象の周囲一定範囲内にいるの敵全員に攻撃力の300%の術ダメージを与える
    max_target
    2
    atk_scale
    3
    sleep
    7

モジュール

  • ORIGINAL
    アイリスの記章
    アイリスはアーツエネルギーの制御に秀でている。
    外勤部門の決定に基づき
    外勤任務においては術師オペレーターとして区分し、秘術師の責務を担う。
    特別に本記章を授与し、
    その証明とする。
  • MSC-X
    夢のお城の飛び出す絵本
    STAGEステータス強化説明
    1
    • 攻撃力 +50
    • 術耐性 +3
    秘術師の特性
    敵に術ダメージを与える
    攻撃の対象がいない場合はエネルギーをチャージして(最大4回)次の攻撃時に一斉発射する
    2
    • 攻撃力 +68
    • 術耐性 +4
    開かずの宝箱
    チャージした攻撃エネルギーのダメージが135%まで上昇
    3
    • 攻撃力 +82
    • 術耐性 +4
    開かずの宝箱
    チャージした攻撃エネルギーのダメージが138%まで上昇
    「アイリスさん、俺は……あなたのやっていることがあまり信じられないんです。」
    子供たちから預かった品物をアイリスの宿舎へと運ぶ手伝いをしながら、ホアキンはついそうこぼした。
    口をついて出た言葉はたちまち後悔へと変わったが、アイリスは怒った様子もなく、真剣な眼差しで「なぜですの?」と言葉を返す。
    ホアキンはそんな彼女にこう言った。
    「俺も、子供の頃ヴィクトリアでお城にまつわる童話を聞いたことがあります。」
    「大地を彷徨うとある魔女が、子供たちの一番大切な宝物を盗んでは森にあるお城に隠してしまうというお話で……もちろん一度奪われたら返してはもらえません。」
    「魔女は心の隙間を宝物で埋め、その一方で子供たちは悔しさと憎しみを抱いて大人になる――と、そう聞きました。」
    「当時の俺の宝物は、誕生日に母が作ってくれた五芒星のペンダントだったんです。」
    「だから童話を聞いて以来、ペンダントが奪われないかが心配で、毎晩それを握りしめて眠りました。」
    「……でも結局、魔女にペンダントを奪われることはありませんでした。」
    「代わりに、魔女は……俺の両親と、村のすべてを奪っていったんです。」
    「突然発生する天災に、終わらない戦争……」
    「あなたの言うような『お城』なんて、たとえ童話の中だろうと、ヴィクトリアには存在しないんですよ。」
    最後に彼はこう訊ねた。
    「アイリスさん、あなた自身にも小さい頃、『お城』に何かを預けたことがあるんですか?」

    今口にしたのはあまりに意地悪な質問だと、彼も頭ではわかっていた。
    それはマジシャンに向かって「生きたまま人の首と体を切り離すことなんて、本当にできるとお思いですか?」だとか、あるいは「空っぽの帽子から小動物を生み出すことができるなんて、本気で信じているんですか?」と聞くようなものだった。
    夢の創造主というのは、当人は夢の外に身を置いて、その夢を信じこむことなどないものだ。
    無論、「信じている」と嘘をつくことはできるが。

    けれど、アイリスは迷う素振りもなく答えた。
    「ええ。私はお城を預けましたの。」
    「……と言ってもよくわからないでしょうし、順番にお話ししますわね。」
    「お城と言うのは、小さい頃に夢で見た場所ですの。」
    「とっても大きなお城で、たくさんお部屋があって、どのお部屋にも大きなタンスが置いてありますのよ。」
    「しかもそのタンスは特別で、時間さえも閉じ込めてしまえるの。」
    「お陰で、中に入れたものは一切劣化しませんし……本当にそんなお城があれば、大切な物を二度と失わずに済むと胸が躍ったものです。」
    「それで、目が覚めたあと、おばあ様にそのお話をしたら、夢に出てきたお城を飛び出す絵本にしてくださって……もちろん、その絵本は私の大切な宝物になりましたわ。」
    「その後ある日のこと、おばあ様は私を本物のお城に連れて行ってくださいましたの。」
    「驚いたことに、そのお城は飛び出す絵本に――つまりは、夢に出てきたお城そっくりでした。」
    「お城に入ると、私は早速一つ目のお部屋にある、夢で見た通りの大きなタンスのそばまで行って……」
    「一番上の引き出しに、宝物の絵本をしまっておきました。」
    「すると、おばあ様がこうお尋ねになりましたの。」
    「『将来このお城の主として、子供たちの助けになるつもりはないかい?』と……」
    ――アイリスは嘘など言っていない。ホアキンはそう確信した。
    彼女の語る内容がどれほど信じがたくとも、彼はロドスで過ごした日々の中で、嘘と真実を見分ける洞察力を身に着けていたのだ。
    アイリスという人物は、決して夢の創造主やマジシャンの置かれる立場にはなく、むしろマジックショーに登場する小動物の如く、童話という「真実」の中に生きているように感じられた。
    ……だからこそ、ロドスの子供たちも彼女を信じるのだろう。
    そんなことをつらつらと考えながら、ホアキンはキャンディの缶やおもちゃ、模型を大小に分類する仕事を続けた。
    「あの、アイリスさん。つまらないことばかり言ってしまって、ごめんなさい。」
    「お気になさらず。……あら、そのネックレス……」
    ホアキンはアイリスの視線を追い、自身の胸元で鈍く輝く銀色の星を見下ろした。
    それはあまりに長く身に着けていたせいで、元の色はもうわからなくなっている。
    「ホアキンさん、あなたのお城は、あなたご自身のようですわね。」

基地スキル

  • 寝物語
    配置宿舎内、全員の1時間ごとの体力回復量+0.1(同種の効果は高いほうのみ適応)、配置宿舎のレベル1につき、+1
  • 夢物語
    宿舎配置時、11知覚情報に転化される