• Viviana
  • 薇薇安娜
  • 비비아나

ヴィヴィアナ

前衛タイプ — 術戦士
敵に術ダメージを与える
  • LN11
  • 近距離
  • 火力
  • 生存
/ 90
【コードネーム】ヴィヴィアナ
【性別】女
【戦闘経験】八年
【出身地】リターニア
【誕生日】7月21日
【種族】エラフィア
【身長】171cm
【鉱石病感染状況】
メディカルチェックの結果、非感染者に認定。
【物理強度】標準
【戦場機動】優秀
【生理的耐性】標準
【戦術立案】標準
【戦闘技術】優秀
【アーツ適性】卓越
ヴィヴィアナ・ドロステは、リターニアのシュトルム領選帝侯の一族であるホッホベルク家の末裔であり、カジミエーシュの元人気競技騎士である。耀騎士ニアールの推薦の元、協力オペレーターとしてロドスに登録された。
光や影を操るアーツを得意とし、そこに華麗な剣術が合わさることで、戦場では臨機応変に敵と対戦できる。本艦滞在中は戦術と外勤任務の支援を行う。
造影検査の結果、臓器の輪郭は明瞭で異常陰影も認められない。循環器系源石顆粒検査においても、同じく鉱石病の兆候は認められない。以上の結果から、現時点では鉱石病未感染と判定。

【源石融合率】0%
肌のケアが行き届いており、傷口や傷跡も見当たらない。

【血液中源石密度】0.12u/L
源石との接触は極めて少ない。
療養庭園で働く一人の後方支援オペレーターが、ブドウの生い茂る渡り廊下に佇むヴィヴィアナを目撃した。
彼女はただそこに立っていた。
フード付きのローブが体をすっぽりと覆い隠し、微動だにしない白い背中と角しか捉えることができない。
(きっと何かの修行の最中ね。邪魔しないようにしなきゃ。)
そう考えたオペレーターは、あえて渡り廊下を避けるようにして迂回し、苗床に肥料を与えるために温室の奥へと向かった。
作業が終わり休憩に入ろうと、オペレーターが渡り廊下へ戻ってくると、ヴィヴィアナはまだそこに佇んでいた。今度は正面からその姿を確認したため、彼女が指を組み、右手の人差し指で左手の手の甲を小気味よく叩いているのが見えた。だけど、それ以外の動きは一切なく、ただ悠々とそこに立ち尽くしていたのだ。
不意に、ヴィヴィアナは閉じていた目を開いた。
彼女は自身の角を指さし、目の前にいるオペレーターに、なんとかしてこれを解く方法はないのかと聞いた。
オペレーターはその時ようやく、美術館の彫刻のように静止していたこの同僚は、ただブドウの蔦に角を絡み取られ、身動きが取れなくなっていただけなのだと気付いた。
オペレーターは慌てて園芸ハサミを持ってきて、細心の注意を払いながら蔦を切ってあげた。しばらくの慌ただしさを経て、ヴィヴィアナはようやく自由を取り戻したのである。
……
その後、二人は渡り廊下の近くにある石のベンチに腰かけ、軽く会話を交わした。ヴィヴィアナによれば、ただカレンデュラの咲き具合を見ようと、ブドウが実る廊下を渡った先にある花畑に向かっただけなのに、廊下を通る最中で角がブドウの蔦に引っかかるとは思いもしなかったらしい。自力で抜け出そうと努力したが、もがけばもがくほどに絡みついてきて、最終的にはあの姿になっていたという。
「ではなぜ助けを呼ばなかったのか」、その質問はオペレーターの喉まで出かかっていた。療養庭園にはオペレーターがたくさんいる。大声で人を呼べば、もっと早く解放されていたはずだ。だが横で草の葉や花の香りの姿を生き生きと語り、自動散水マシンの作動音すらリズミカルな旋律へと織りなすヴィヴィアナを見ると、オペレーターはグッとその愚かな質問を飲み込んだ。
彼女のような詩的な人にとっては、あのような事故ですら、きっと詩歌の一部分に過ぎないのだろうと、そう考えたのだ。
オペレーターは、まだほかにも仕事が残っていたため、会話はそれほど長くは続かなかった。だが別れ際、ヴィヴィアナは先ほど切り落としたブドウの蔦で編んだ花冠を彼女にプレゼントした。オペレーターはずっとヴィヴィアナの瞳を見つめていたため、彼女が花冠を編んでいたことにまったく気付いていなかった。
その後、ヴィヴィアナは軽やかな足取りで廊下を通り抜け、療養庭園の花畑へと消えていった。
ヴィヴィアナは、荒域にニアール家の家紋が刻まれた征戦騎士のソードスピアが出現したとの情報をムリナールに伝え、二人してカジミエーシュに戻り、マーガレットにもそのことを知らせた。この情報がニアール家にもたらす影響の大きさは容易に想像がつく。何しろこれは、十数年も行方不明だったムリナール・ニアールの兄夫婦、つまりマーガレット・ニアールの両親が僅かながらも手掛かりを残していたことを意味するのだから。荒域の険しさを、ヴィヴィアナは身をもって理解している。しかも今の自分たちには、現実に属さないあの空間に再び入り込む術を全く知らないのだ。そしてマーガレットもまた、カジミエーシュの感染者の救済という役目を背負っている。この手がかりを辿り何かの情報を掴み取るまでは、おそらくまだ長い時間が必要だろう……
ヴィヴィアナは、自分もできる限りの協力は惜しまないとマーガレットに約束した。だが同時に、自身の今後の行き先についても、マーガレットにアドバイスを求めた。カジミエーシュに戻ったからといって、騎士競技に復帰したいというわけではない――ヴィヴィアナはとうの昔に、その身分に嫌気がさしていたのだ。養母である大騎士長ラッセルは、ヴィヴィアナが大騎士領に到着したその日に彼女と昼食を共にし、心配の意を表したのだが、すぐに何か良い行き先を示してやることはできなかった。リターニアに帰るという選択肢も、近いうちでは考えられない。あれこれと考えを巡らせたヴィヴィアナは、のどかな田園生活を続けようと、オグニスコに戻ることにした。
だが、マーガレットはヴィヴィアナの言葉から微かな無力感を感じ取った。彼女がただ穏やかなだけの生活に満足することはないだろう。周りの人々のために自分ができる精一杯のことをしたいと、彼女は心のどこかで常に切望している。ただ、自身の経験と視野が邪魔するせいで、今はまだ自分の道を見つけられずにいるのだ。だけどこういったことなら、マーガレットは当然喜んで力を貸してくれる。そうして、彼女はヴィヴィアナに行き先としてロドスを勧めた――カジミエーシュ事務所ではなく、ロドス本艦へ向かうことを。
カジミエーシュにて、ロドスが専門訓練を積んだオペレーターの小隊を率いて感染者を救助し、商業連合会に加盟する各商社の間をうまく立ち回ったことについては、ヴィヴィアナも多少は聞き及んでいた。確かに興味深い働きではあるが、マーガレットの説明を聞いたヴィヴィアナは、ロドスにはもっと自分を惹きつける特別なものがあることに気付いた――そこに所属すれば、リターニアからも、カジミエーシュからも遠く離れた場所で、今一度詩歌と物語に巡り合うチャンスを得られるかもしれないと。そして、チェルノボーグでレユニオンに立ち向かった時のことや、ドクターとアーミヤのことを口にするたびに、マーガレットが笑みを浮かべ、強い意志を瞳に宿らせることも、ヴィヴィアナの好奇心を掻き立てた。一度目の優勝後、マーガレットは暗い表情でカジミエーシュを去った。そして今回、大騎士領に戻り再び勝利を収め、この地に腰を据えることを決めるまでに至った気持ちの変化は、きっとロドスにいる間に起きたものだ。鋭気を隠せない頑固な耀騎士を、商業連合会のプレッシャーにも負けずにこの地に留まる今の姿に変えたのは、一体どんな場所なのだろうか。自分が心より賞賛するこの騎士は、なぜこれほどの友情と忠誠をその場所に捧げられるのだろうか?「ドクター」と呼ばれるリーダーには、どれほどの魅力があるのか?ヴィヴィアナはその全てを自らの目で確かめたいと思った。
そうして数週間後、ヴィヴィアナはロドス・アイランドへとやってきた。
突然の停電のせいで図書館は闇に包まれた。管理人が必死になだめるも効果は薄く、本を読みに来たオペレーターたちから不満の声が次々に飛び出る。一方ヴィヴィアナは、とうの昔にこうした暗闇に慣れていた。彼女は長剣を抜き出してテーブルに置き、アーツを使って剣の蝋燭を一本灯す。そしてその細やかな明かりを頼りに、また手元の伝記本に没頭した。幼い頃から、ヴィヴィアナはいつもこんな風に読書をしていたのだ。一本の蝋燭さえあれば、暗闇など簡単に払える。幼いヴィヴィアナは蝋燭のそば、その明かりの下で文字をなぞっていた。果てしない暗闇の中で、彼女の力が及ばないことはたくさんある。彼女に唯一できる抵抗は、蝋燭を灯すこと、たったそれだけなのかもしれない。
……
ヴィヴィアナが顔を上げると、自分の周りに人だかりができていることに気付いた。もう少し図書室に残って本を読みたかったオペレーターたちが、唯一の光源に集まって読書を続けていたのである。ヴィヴィアナは少し考え込むと、アーツで剣についているもう一本の蝋燭も灯した。すると、彼女が座っている長テーブル全体が柔らかい光に包まれた。周りのオペレーターたちはこぞってお礼を言ったが、ヴィヴィアナはただ頷いただけで再び読書の続きへと戻った。競技場に立っていたあの頃、この蝋燭の明かりは今よりずっと眩しく、記者たちが焚くフラッシュや、場内のスポットライトすら飲み込んでしまうほどだった。人々は波のように押し寄せ、彼女の称号を声高らかに唱えた。誰もが笑顔を作り、注意深く賞賛の言葉を選んでいたが、その頭には自分から価値を搾り取るための打算しか詰まっていないことを、ヴィヴィアナは誰よりも理解していた。ノヴァ騎士団の同僚たちの瞳には貪欲の火が揺らめき、ファンたちの瞳には情熱の火が燃え盛っていた。大騎士領全体を照らしているのは、まさにそんな火の光だったのだ。ヴィヴィアナが灯す蝋燭も、かつてはその光の一部だった。しかしいつからかその病的な光に嫌気がさし、やがて己の燭火を消し、自ら暗闇へと踏み込んだ。
……
そうやって長テーブルを囲い、燭火を頼りに読書にしばらく浸っていると、管理人がようやく戻ってきた。電力が回復したため、ブレーカーを上げれば明かりが再びつくが、この暗闇の中を単独で作業するのは困難なのだという。そのため管理人は、ヴィヴィアナに蝋燭で照らしてくれないかと頼んだ。すると彼女は剣をテーブルに残し、自身の燭台を灯した。小さな光源は眩い光を放ち、図書室全体が昼間のような明るさに包まれる。前を歩く管理人の背中を、ヴィヴィアナは燭台を掲げながらついて行く。闇と光の境界線に踊る影を眺めながら、ヴィヴィアナは思わず荒域での出来事を思い返す。あの時は先導してくれる者もおらず、ただ一人孤独に燭台を掲げ、闇の中から何かを見つけ出そうとしていた。無数の自分が横を通り過ぎていき、燭火が灯っては消えていった。最後に残ったのは、ただ……思いに耽っていると、ブレーカーを見つけた管理人が、もう大丈夫だと彼女に告げた。それを聞いたヴィヴィアナが手を振れば、燭台と剣の蝋燭に灯されていた火が一斉に消え、暗闇が襲い掛かってきた。虚ろな闇、身を蝕む寒気、どれもヴィヴィアナがかつて最も恐れていたものだ。だが彼女は耐え抜いてきた。幼少時に経験した寒々しい暗闇も、大人になって立ち向かった荒域に広がる虚無なる闇も、彼女を打ち負かすことはできなかった。それは彼女が闇を照らす光だからなのか、それとも、彼女自身が闇そのものだからなのか。
図書室の照明がだんだんと回復し、すべてが元通りとなった。ヴィヴィアナは先ほど座っていた長テーブルに戻ると、もう一度本を取り読書を再開した。
荒域で見た無数の幻夢の中、ヴィヴィアナは幼い頃の自分に、そして多くのすれ違いや心残りに直面した。ほとんどの出来事は時間と共に過ぎ去り、二度と戻ってこない。だがごく一部だけ……ほんの些細な一部ではあるが、記憶の片隅から再び掘り起こすことができる。彼女は大人になった今も子供の無邪気さを忘れていない。今までは世間体や記者の目を恐れて、その衝動を心の奥に秘めておくことしかできなかったが、今は……
「あぁ……これは……」
宿舎の一角に、様々な人形で溢れ返るファンシーなお城が建っているのを見た耀騎士ニアールは、一瞬言葉を失ってしまった。一方、城の主は驚く客人に向かって、満ち足りた楽しそうな微笑みを浮かべていた。
騎士様がそこまで驚くのも当然だろう。仕切られた空間こそ限られていたが、カーペットには青々とした草原と湖が描かれており、壁の隅にあるセミオープン式のキャビネットは山と川、そして城を形どっていた。浮遊式の照明が柔らかい光を放っており、周りは防塵カバーでしっかりと覆われている。
思い思いのポーズをとるぬいぐるみの動物は、すぐ近くで働いている人間のことなど気にもせず、草を食べていた。ブリキ製の衛兵が長槍を握りしめ、白銀の姫は裸足で草原を駆け回っている。
騎士は何か言おうとしたが、この小さな国の主はそれよりも早くあるボタンを押した。するとキャビネットの形がひとりでに変わり、さらなる摩訶不思議な光景が溢れ出した――金律法衛がハサミで蔦を剪定し、目隠しをした貴婦人は異国の楽器を手に悠然と演奏を楽しんでいる。長椅子では妻を腕に抱く詩人が眠っており、その足元には杖にも剣にも似た、精巧なミニチュアがビロードの上に横たわっていた……
騎士は驚きから抜け出せぬまま、大量の人形をじっくりと観察した。そして、隅っこにニアール家の紋章を抱えたぬいぐるみの存在を見つけた騎士は、友人にぎこちない微笑みを返すことしかできなかった。
突然始まったこの小さな茶番はそれほど長く続かなかった。軽い冗談と会話を二言三言交わすと、騎士は友人から求めていた記録――ヴィヴィアナが記憶をもとに整理した例の事件の全貌――を受け取った。マーガレットは仕事が忙しいため、二人のロドスでの顔合わせはこのような形で終わりを迎えた。別れる直前、一つの疑問がふと騎士の頭をよぎる。大量の人形の中で自分の姿まで確認できたというのに、城の主である本人がいないのは一体なぜなのか。
問われた主はその質問には答えず、ただ笑みを浮かべて別のボタンを押した。すると「太陽」がゆっくりと回り出し、中に隠されていた秘密が露わになる――
中にいたのは丸まってすやすやと眠る幼い「主」だった。しかしその角は交差し光となり、部屋全体を照らしていた。
【秘匿権限-ドクター】
……

【特殊郵送物報告】
受取人:ヴィヴィアナ・ドロステ
発送人:不明、だが包みの封蝋にある金月と大剣の漆から判断するに、リターニアの金律法衛に属している者と推測される。
郵送物内容:アーツによる探査後、内容物がツヴィリングトゥルムの街角の路地を描いた油絵であることが判明。絵画の植物の部分には、本物のカレンデュラの種が複数付着していた。
処理提案:油絵にアーツは付着しておらず、種も禁輸品リストに登録されていない。発送人の身分については問題視しないものとして、通常処理を行う。
……
追加報告:身分照合の結果、発送人である金律法衛ブラント・ライナーは受取人の友人であることが判明。ヴィヴィアナは荷物を受け取ったあと、その油絵を部屋に飾った。カレンデュラの種は植木鉢に植えられ、もうすぐ花が咲くそうだ。さらなる観察は不要である。
……
【本報告はアーカイブ化後、秘匿解除済】
HP
2920
攻撃力
746
防御力
447
術耐性
15
配置コスト
21
攻撃間隔
1.25 秒
ブロック数
1
再配置時間
70 秒

素質

  • 眼前を照らす燭火
    術の与ダメージ+8%、物理・術の被ダメージ-8%。攻撃範囲内に敵【エリート】・【ボス】が存在する場合、この効果は2倍になる
  • 散華
    敵【エリート】・【ボス】を攻撃するとき、近接攻撃を1回無効化するシールドを18%の確率で獲得する(重複不可)

スキル

設定で詳細一覧を有効にして、詳細データが表示されます。
  • 光影穿つ剣
    自動回復自動発動
    必要SP
    4
    次の通常攻撃時、攻撃力が200%まで上昇し、攻撃対象を2回攻撃する
    オーバーチャージ追加効果:攻撃距離+2、攻撃の回数が3回になる
    atk_scale
    2
  • 影払う燭火
    自動回復手動発動
    初期SP
    15
    必要SP
    25
    継続時間
    35 秒
    攻撃力+40%、防御力+160%、ブロック数+1、ブロック中の敵全員を同時に攻撃。攻撃時、20%の確率で攻撃が攻撃力の150%の2連撃に変化し、対象の攻撃速度を40奪取(最大40まで奪取可能。スキル終了、またはヴィヴィアナの退場まで効果継続)
    atk
    0.4
    def
    1.6
    block_cnt
    1
    attack@atk_scale_twice
    1.5
    attack@prob_once
    0.8
    attack@prob_twice
    0.2
    attack@steal_atk_speed
    40
    attack@steal_atk_speed_max
    40
  • 「明滅」
    自動回復手動発動
    初期SP
    18
    必要SP
    25
    継続時間
    15 秒
    攻撃間隔延長、攻撃力+110%、防御力+90%、術耐性+25、通常攻撃が2連撃になり、第二素質の発動確率が2.5倍まで上昇し、優先して敵【エリート】・【ボス】を攻撃する
    2回目以降スキル使用時、攻撃距離+2、通常攻撃が3連撃になり、持続時間が25秒まで延長
    base_attack_time
    0.5
    atk
    1.1
    def
    0.9
    magic_resistance
    25
    enhance_duration
    25
    talent_scale
    2.5

基地スキル

  • カレンデュラの詩会
    制御中枢配置時、制御中枢内全員の体力が1時間ごとに+0.05回復
  • 燭騎士の微光
    制御中枢配置時、製造所に配置されている騎士オペレーター1人につき、製造効率+7%