
- Xingzhu
- 行箸
- 싱주
シィンズゥ
補助タイプ — 祈祷師
敵に術ダメージを与える
スキル発動中、通常攻撃が味方に対する治療行動になる(治療量は攻撃力の75%)
スキル発動中、通常攻撃が味方に対する治療行動になる(治療量は攻撃力の75%)
- YD18
- 遠距離
- 支援
- 生存
ボーナスを含む
【コードネーム】シィンズゥ
【性別】女
【戦闘経験】なし
【出身地】炎国
【誕生日】3月24日
【種族】フェリーン
【身長】166cm
【鉱石病感染状況】
メディカルチェックの結果、非感染者に認定。
【性別】女
【戦闘経験】なし
【出身地】炎国
【誕生日】3月24日
【種族】フェリーン
【身長】166cm
【鉱石病感染状況】
メディカルチェックの結果、非感染者に認定。
【物理強度】普通
【戦場機動】普通
【生理的耐性】標準
【戦術立案】普通
【戦闘技術】標準
【アーツ適性】標準
【戦場機動】普通
【生理的耐性】標準
【戦術立案】普通
【戦闘技術】標準
【アーツ適性】標準
炎国の太史閣に勤める歴史研究者。ベストセラーであるグルメ漫遊記『百灶食珍録』の作者でもある。オペレーター・ブレイズの紹介により、訪問者としてロドスへとやって来た。
造影検査の結果、臓器の輪郭は明瞭で異常陰影も認められない。循環器系源石顆粒検査においても、同じく鉱石病の兆候は認められない。以上の結果から、現時点では鉱石病未感染と判定。
【源石融合率】0%
鉱石病の兆候は見られない。
【血液中源石密度】0.16u/L
源石に接触する際は、十分な防護措置をとっている。
シィンズゥさんは、面白い「習わし」を教えてくれました。玉石の指輪の模様を指先の方へと向けるのは、源石汚染が体内に侵入しないことを意味するそうです。彼女は源石鉱脈の上に建つ街に住んでいたため、ほとんどの防護措置は小さい頃におうちの年配の方から教わったんだとか。
――某医療オペレーター
【源石融合率】0%
鉱石病の兆候は見られない。
【血液中源石密度】0.16u/L
源石に接触する際は、十分な防護措置をとっている。
シィンズゥさんは、面白い「習わし」を教えてくれました。玉石の指輪の模様を指先の方へと向けるのは、源石汚染が体内に侵入しないことを意味するそうです。彼女は源石鉱脈の上に建つ街に住んでいたため、ほとんどの防護措置は小さい頃におうちの年配の方から教わったんだとか。
――某医療オペレーター
近頃のブレイズは、いつもに増して忙しい。あちこち色んなオペレーターに故郷の味を訪ねて回っては、何度も購買部に駆け込んで取り寄せ申請を提出し、さらにはトランスポーターの動向にも格別に注意を払っていた。私は慎重に言葉を選び、彼女にとある質問を投げかけた。「ブレイズ、もしかして知り合いが訪ねてくるの?」
ブレイズはいつも豪快で、誰にでも誠実に接する人間である。そんな彼女が、一度も自分の家庭環境について口にしようとしないのだ。なら、それは避けるべき話題なのだろう。
慎重に行った質問ではあったが、それでもブレイズは悩ましげな表情で考え込んだ。そして、やっと口を開いたかと思えば、オフィスにいる全員の予想を上回る返事が飛び出したのである。「妹……って言えばいいのかな。やっとあっちの用事が片付いたから、一緒にヴィクトリアに行く予定なんだ。」
「妹?ブレイズ、妹がいたの!?」
「アハハ……」
「妹さんはいくつなの?」
「……私と同じに日に生まれたよ。」
まさかの双子!?訓練を終えたばかりの汗だくのブレイズを見つめていると、彼女とそっくりな顔をした、黒い耳と大きな瞳の豪快に笑う熱血少女のイメージが、脳内に浮かんできた。
「それじゃあ、色んな国のお菓子を買い集めてたのは……?」
「そうそう、うちの妹、一日に六食は食べられそうな勢いだから。」
なんととんでもない大食いだった!だけどブレイズの双子の妹なら、驚くほどのことでもない。
「じゃあ、自分のデスクを片付けてたのは……」
「はあ、あの子の観察眼は騙せないからね。物を出しっぱなしにしてたら、個人情報が全部盗まれちゃう。」
ふむふむ、ゴシップ好きで頭も回る子だと。
忙しそうにしているブレイズを見て、私も少し力になってやろうと思った。ブレイズの妹の搭乗日、私は事前に訓練室を一室片付けておいた。ブレイズの双子の妹なんだ。再会した二人が、拳で思いを交わそうとしたって可笑しくはないだろう。
「えっと、みんな……この子が、うちの妹だよ。」
一瞬、思考が完全に停止した。ブレイズの隣に立っていた「双子の妹」は、物腰柔らかな、いかにも品のいい淑女だった……真っ白な耳としっぽといい、頭からつま先までブレイズと似ているところが一つもない。いや、正反対だと言ってもいいくらいだ。
「どちらが先に生まれたかは、まだわかりませんよ。」「妹」は笑いながら反論する。
妹の名前はシィンズゥといい、礼儀正しく大らかな様子だった。彼女はフレンドリーな口調で私たちにあいさつをすると、炎国から持ってきたお菓子を配ってくれた。ブレイズと彼女が肩を並べ執務室を後にすると、私たちは互いに顔を見合わせた。みんな、同じ疑問が頭に思い浮かんでいたが、追究する勇気はなかった。
ブレイズと同じ日に生まれたのにまったく似ていない「妹」とブレイズ本人は、一体どういう関係なのだろう?
ブレイズはいつも豪快で、誰にでも誠実に接する人間である。そんな彼女が、一度も自分の家庭環境について口にしようとしないのだ。なら、それは避けるべき話題なのだろう。
慎重に行った質問ではあったが、それでもブレイズは悩ましげな表情で考え込んだ。そして、やっと口を開いたかと思えば、オフィスにいる全員の予想を上回る返事が飛び出したのである。「妹……って言えばいいのかな。やっとあっちの用事が片付いたから、一緒にヴィクトリアに行く予定なんだ。」
「妹?ブレイズ、妹がいたの!?」
「アハハ……」
「妹さんはいくつなの?」
「……私と同じに日に生まれたよ。」
まさかの双子!?訓練を終えたばかりの汗だくのブレイズを見つめていると、彼女とそっくりな顔をした、黒い耳と大きな瞳の豪快に笑う熱血少女のイメージが、脳内に浮かんできた。
「それじゃあ、色んな国のお菓子を買い集めてたのは……?」
「そうそう、うちの妹、一日に六食は食べられそうな勢いだから。」
なんととんでもない大食いだった!だけどブレイズの双子の妹なら、驚くほどのことでもない。
「じゃあ、自分のデスクを片付けてたのは……」
「はあ、あの子の観察眼は騙せないからね。物を出しっぱなしにしてたら、個人情報が全部盗まれちゃう。」
ふむふむ、ゴシップ好きで頭も回る子だと。
忙しそうにしているブレイズを見て、私も少し力になってやろうと思った。ブレイズの妹の搭乗日、私は事前に訓練室を一室片付けておいた。ブレイズの双子の妹なんだ。再会した二人が、拳で思いを交わそうとしたって可笑しくはないだろう。
「えっと、みんな……この子が、うちの妹だよ。」
一瞬、思考が完全に停止した。ブレイズの隣に立っていた「双子の妹」は、物腰柔らかな、いかにも品のいい淑女だった……真っ白な耳としっぽといい、頭からつま先までブレイズと似ているところが一つもない。いや、正反対だと言ってもいいくらいだ。
「どちらが先に生まれたかは、まだわかりませんよ。」「妹」は笑いながら反論する。
妹の名前はシィンズゥといい、礼儀正しく大らかな様子だった。彼女はフレンドリーな口調で私たちにあいさつをすると、炎国から持ってきたお菓子を配ってくれた。ブレイズと彼女が肩を並べ執務室を後にすると、私たちは互いに顔を見合わせた。みんな、同じ疑問が頭に思い浮かんでいたが、追究する勇気はなかった。
ブレイズと同じ日に生まれたのにまったく似ていない「妹」とブレイズ本人は、一体どういう関係なのだろう?
今ではシィンズゥさんのグルメ評論を読むのが、私の習慣と化していた。本業が歴史研究であるからだろうか、彼女の文体には素朴な魅力がある。同じく、彼女が記録する内容もまた日々の楽しみに溢れていた。例えば――
3月7日、シィンズゥさんがお店で鱗獣を食べていた時のこと。鱗獣を口に入れた瞬間、彼女は幼い頃の自分が、自身の長所を一つずつ述べていた際に「鱗獣の骨を口から出すのが得意」も入れていたことを思い出し、思わずにっこりと笑ってしまった。
5月7日、上司ととある史料を採用するか否かで言い争ったあと、太史閣前にある屋台で気まずくもその上司と同じ卓についてしまう。熟していない青梅を食べてしまい、顔を上げるとくしゃくしゃになった上司の顔が視界に飛び込んだ。そして、二人は顔を見合わせ、手を叩き大笑いしたのだった。
シィンズゥさんは細やかな感情を食べ物に託している。彼女のグルメ評論を読めば、その暮らしも見えてきて、とても共感を覚える。
興味深いことに、シィンズゥさんのペンネームを辿っていると、本人のサブアカウントを大量に見つけた。少し目を通すと、すぐにそれらのアカウントが作られた理由を理解できた。シィンズゥさんの文章は淡々としているが、その評論内容は歯に衣を着せぬものだ。料理に使われている材料の良し悪しも、調理をする際のミスも、彼女はすべて直接指摘する。そのせいで、レストランのオーナーの恨みを買ってしまい、彼女の来店を歓迎しないと公表している店も複数あるくらいだ。だけど、シィンズゥさんはそのことをまったく気にしていないどころか、自分の本で面白おかしく取り上げているのである。そして、次はアカウントを変えて同じ店の他の料理を評論する。もちろん、依然としてありのまま正直に、だ。それもおそらく、歴史研究者であるがゆえの独特なやり方だろう。
ペンネームを辿って検索を続けると、「春夜宴」という本人の別アカウントを見つけた。小説投稿サイトのアカウントで、大量の小説がその名義で掲載されている。そして、そのいいねの数はグルメ評論を遥かに上回っていた。シィンズゥさんは小説も書いていたのか?しかし、本人からそのようなことを聞いてもいなければ、入職する際の資料にも書かれていない。
シィンズゥさんが書く小説なら、きっと歴史小説かグルメ系の小説だろうと、私は思った。だが、本文を読めば読むほど、違和感が強くなっていく。待って、これはまさか……!私はもう一度小説のタイトルを確認した――『双月戯花記』!?月って、花って、ま、まさかソウいうこと!?あああああ、最後の更新時間は……昨日の夜、シィンズゥさんが業務報告を提出したあと……
私はブラウザを閉じ、深呼吸をする。そして、二度とシィンズゥさんのサブアカウントを勝手に調べたりしないと心に誓った。
――人事オペレーター・匿名希望
3月7日、シィンズゥさんがお店で鱗獣を食べていた時のこと。鱗獣を口に入れた瞬間、彼女は幼い頃の自分が、自身の長所を一つずつ述べていた際に「鱗獣の骨を口から出すのが得意」も入れていたことを思い出し、思わずにっこりと笑ってしまった。
5月7日、上司ととある史料を採用するか否かで言い争ったあと、太史閣前にある屋台で気まずくもその上司と同じ卓についてしまう。熟していない青梅を食べてしまい、顔を上げるとくしゃくしゃになった上司の顔が視界に飛び込んだ。そして、二人は顔を見合わせ、手を叩き大笑いしたのだった。
シィンズゥさんは細やかな感情を食べ物に託している。彼女のグルメ評論を読めば、その暮らしも見えてきて、とても共感を覚える。
興味深いことに、シィンズゥさんのペンネームを辿っていると、本人のサブアカウントを大量に見つけた。少し目を通すと、すぐにそれらのアカウントが作られた理由を理解できた。シィンズゥさんの文章は淡々としているが、その評論内容は歯に衣を着せぬものだ。料理に使われている材料の良し悪しも、調理をする際のミスも、彼女はすべて直接指摘する。そのせいで、レストランのオーナーの恨みを買ってしまい、彼女の来店を歓迎しないと公表している店も複数あるくらいだ。だけど、シィンズゥさんはそのことをまったく気にしていないどころか、自分の本で面白おかしく取り上げているのである。そして、次はアカウントを変えて同じ店の他の料理を評論する。もちろん、依然としてありのまま正直に、だ。それもおそらく、歴史研究者であるがゆえの独特なやり方だろう。
ペンネームを辿って検索を続けると、「春夜宴」という本人の別アカウントを見つけた。小説投稿サイトのアカウントで、大量の小説がその名義で掲載されている。そして、そのいいねの数はグルメ評論を遥かに上回っていた。シィンズゥさんは小説も書いていたのか?しかし、本人からそのようなことを聞いてもいなければ、入職する際の資料にも書かれていない。
シィンズゥさんが書く小説なら、きっと歴史小説かグルメ系の小説だろうと、私は思った。だが、本文を読めば読むほど、違和感が強くなっていく。待って、これはまさか……!私はもう一度小説のタイトルを確認した――『双月戯花記』!?月って、花って、ま、まさかソウいうこと!?あああああ、最後の更新時間は……昨日の夜、シィンズゥさんが業務報告を提出したあと……
私はブラウザを閉じ、深呼吸をする。そして、二度とシィンズゥさんのサブアカウントを勝手に調べたりしないと心に誓った。
――人事オペレーター・匿名希望
ブレイズがやったことは史書に記載されるべきだと、とある危険な任務から戻ってきた彼女に、シィンズゥは心配そうな表情を浮かべながらそう伝え、励ました。だが、ブレイズは自分がやっていることを偉大だと思ったことは特になかった。彼女は好奇心にかられ、シィンズゥの職場では、どのような人間が史書に記載されるのかと尋ねた。「太史閣ですか?民草の生活や民間の思想に影響を与えた人物は、その影響が大きいほど、及ぶ範囲が広いほど、細い流れが激しさを増していくように、自ずと史書に逆巻く痕跡を残していくものです。」ブレイズは、シィンズゥが注目するのは強い影響力を持つ人物だけだと思い、さらに先ほどの「自分を史書に記載する」というのが、彼女が適当に言った冗談に過ぎないと確信を深めた。
それからのあくる日、二人は酒を飲みながらお喋りをしていた。酔いが回ったシィンズゥは、おぼろげな目つきでぼそぼそと、まるで独り言のように話し始めた。
「学生時代に、わたくしの育ての親であった女中が亡くなったのです。今際の時、わたくしは彼女に墓誌を書くと申し出ました。彼女は自分はただの普通の人だからと言いましたが、わたくしが懇願しやっと了承してくれたのです。」
「そして、二人で一緒に彼女の人生の大切な出来事を振り返り、書き記した内容は丸々一冊分にもなりました。どう書いても足りない気がして、少しも中身を省きたくなかったんです。ですが、部屋を出ると、そこには家が彼女のために用意した墓碑がありました。」
「その時、突然気づいてしまったんです――墓碑にはたったそれっぽっちの空間しかない、わたくしは彼女の一生から僅か数個の出来事を選んで書くしかないのだと。すると、一日中我慢していた涙がせきを切ったように流れ出てきました。
「それから……わたくしは書き記し始めました。史書は些細な人物をたくさん取りこぼしてしまいます。ですが、私は自分の筆であなたを、あなたたちを、覚えていたいのです。」
ブレイズは、そんなシィンズゥの独り言を聞き終え、さらに前に彼女が言っていたことを思い出し、こらえきれず吹き出した。「冗談じゃなかったんだね……」
それからのあくる日、二人は酒を飲みながらお喋りをしていた。酔いが回ったシィンズゥは、おぼろげな目つきでぼそぼそと、まるで独り言のように話し始めた。
「学生時代に、わたくしの育ての親であった女中が亡くなったのです。今際の時、わたくしは彼女に墓誌を書くと申し出ました。彼女は自分はただの普通の人だからと言いましたが、わたくしが懇願しやっと了承してくれたのです。」
「そして、二人で一緒に彼女の人生の大切な出来事を振り返り、書き記した内容は丸々一冊分にもなりました。どう書いても足りない気がして、少しも中身を省きたくなかったんです。ですが、部屋を出ると、そこには家が彼女のために用意した墓碑がありました。」
「その時、突然気づいてしまったんです――墓碑にはたったそれっぽっちの空間しかない、わたくしは彼女の一生から僅か数個の出来事を選んで書くしかないのだと。すると、一日中我慢していた涙がせきを切ったように流れ出てきました。
「それから……わたくしは書き記し始めました。史書は些細な人物をたくさん取りこぼしてしまいます。ですが、私は自分の筆であなたを、あなたたちを、覚えていたいのです。」
ブレイズは、そんなシィンズゥの独り言を聞き終え、さらに前に彼女が言っていたことを思い出し、こらえきれず吹き出した。「冗談じゃなかったんだね……」
神聖なる子送りの羽獣が尋ねました。同じ日に生まれた白猫と黒猫、雲上人の家に行くのはどちらなのかと。黒猫はそれは自分の運命ではないと知っていたため、少し後ろに後ずさりました。そこで、神聖なる羽獣は黒猫を咥えて飛び立っていきました。
黒猫は自信に満ちており、とても強く、自分が「遠縁の孤児」だからと萎縮することは決してありませんでした。優秀な人物が集まる一族の中であっても、少しも見劣りしていません。彼女は順調に天師府へと入り、自分が守りたい人と変えたいことを見つけ、恐れずに前へと進み続けました。
一方、白猫は異国の地へと辿り着いていました。彼女は臆病かつ慎重で、鉱石病にかかっていました。どこへ行けばいいのかも知らなかったため、一冊の手帳を片手に、大地をさすらいました。あちこちを巡り、そこから楽しさを見出し、旅行記を一冊また一冊と書き上げたのです……
本来はそうであるべきだ、そうであるべきだった……
――シィンズゥが途中で書くのをやめた小説の原稿
「もし私たちが入れ替わってなかったら……ははっ、全然想像つかないや、私が今の私じゃなかったら、どうなってたかなんて。ねえ書いてみてよ、読んでみたい!」
シィンズゥは首を横に振る。「わたくしたちは、結局のところ本来わたくしたちのものではなかったはずの道を歩んでしまったのです。どう書いても償いきれません……」
ブレイズは、わけがわからないと言ったふうに目を見張る。「償うって何を?」
「ブレイズ……わたくしはずっと、あなたにあやま――いたっ!」シィンズゥはあたふたと自分の額を押さえた。目の前にいるブレイズは手を伸ばし、二発目の準備をしている。
「や、やめてください。痛くて涙も出てきました……」
「なら、私もいつか君に謝らなきゃね。これでお互い恨みっこなしだよ。」
黒猫は自信に満ちており、とても強く、自分が「遠縁の孤児」だからと萎縮することは決してありませんでした。優秀な人物が集まる一族の中であっても、少しも見劣りしていません。彼女は順調に天師府へと入り、自分が守りたい人と変えたいことを見つけ、恐れずに前へと進み続けました。
一方、白猫は異国の地へと辿り着いていました。彼女は臆病かつ慎重で、鉱石病にかかっていました。どこへ行けばいいのかも知らなかったため、一冊の手帳を片手に、大地をさすらいました。あちこちを巡り、そこから楽しさを見出し、旅行記を一冊また一冊と書き上げたのです……
本来はそうであるべきだ、そうであるべきだった……
――シィンズゥが途中で書くのをやめた小説の原稿
「もし私たちが入れ替わってなかったら……ははっ、全然想像つかないや、私が今の私じゃなかったら、どうなってたかなんて。ねえ書いてみてよ、読んでみたい!」
シィンズゥは首を横に振る。「わたくしたちは、結局のところ本来わたくしたちのものではなかったはずの道を歩んでしまったのです。どう書いても償いきれません……」
ブレイズは、わけがわからないと言ったふうに目を見張る。「償うって何を?」
「ブレイズ……わたくしはずっと、あなたにあやま――いたっ!」シィンズゥはあたふたと自分の額を押さえた。目の前にいるブレイズは手を伸ばし、二発目の準備をしている。
「や、やめてください。痛くて涙も出てきました……」
「なら、私もいつか君に謝らなきゃね。これでお互い恨みっこなしだよ。」
豆腐羹(ドウフーゴン)に入れるナズナは、道端に生えているものを使うと、収穫期を逃してしまうことがあります。そうすると葉は固くなってしまい、枯草のような食感になってしまいます。そこで、わたくしとお爺様は庭の月季花が植わっていたところを使って、自分たちで育てることにしました。ですが、まさかこんなちっぽけな野草が、道端では鬱蒼と茂るくせに、わたくしとお爺様の世話を拒むなんて思いもしませんでした。ナズナの種は小さく、きちんと蒔かないと芽が出ません。寒さを好むため、温かすぎてもいけません。
それから、家で色々なことが起こりました。お爺様はいなくなってしまい、わたくしもその畑をほったらかしにしていました。年末、病気で伏せてしまい、二日間連続、何も喉を通らなかったわたくしのところへ、厨房からナズナ使った豆腐羹が届きました。ナズナを口に入れると、固く噛みちぎれなかったため、厨房まで返しに行きました。
料理担当の女中に聞けば、あの雪のあと、庭のナズナが芽を出したから、そこから摘んだのだと言っていました。彼女が言うには、お爺様は前に、厨房でナズナが育たないことに悩んで「ナズナがないとなると、この豆腐で何を作ればいいのだ」とこぼしていたのだとか。そこまで話すと、わたくしも彼女も同時に笑い出してしまいました。そして、わたくしはナズナの豆腐羹の入ったお椀をもう一度手に取り、すすりました。部屋へ戻る途中、あの畑を見にいくと、思わず笑ってしまいました――お爺様の人をなだめる手法は、わたくしの小さい頃からまったく変わっていません。立派に育ったナズナは、わたくしたちが前に植えた品種ではなかったのです。
――『百灶食珍録』三巻より抜粋
それから、家で色々なことが起こりました。お爺様はいなくなってしまい、わたくしもその畑をほったらかしにしていました。年末、病気で伏せてしまい、二日間連続、何も喉を通らなかったわたくしのところへ、厨房からナズナ使った豆腐羹が届きました。ナズナを口に入れると、固く噛みちぎれなかったため、厨房まで返しに行きました。
料理担当の女中に聞けば、あの雪のあと、庭のナズナが芽を出したから、そこから摘んだのだと言っていました。彼女が言うには、お爺様は前に、厨房でナズナが育たないことに悩んで「ナズナがないとなると、この豆腐で何を作ればいいのだ」とこぼしていたのだとか。そこまで話すと、わたくしも彼女も同時に笑い出してしまいました。そして、わたくしはナズナの豆腐羹の入ったお椀をもう一度手に取り、すすりました。部屋へ戻る途中、あの畑を見にいくと、思わず笑ってしまいました――お爺様の人をなだめる手法は、わたくしの小さい頃からまったく変わっていません。立派に育ったナズナは、わたくしたちが前に植えた品種ではなかったのです。
――『百灶食珍録』三巻より抜粋
HP
1746
攻撃力
473
防御力
231
術耐性
25
配置コスト
13
攻撃間隔
1.6 秒
ブロック数
1
再配置時間
80 秒
素質
- 同道の誼攻撃範囲内にいる自身以外のオペレーター2名に10%の加護状態を付与
スキル
設定で詳細一覧を有効にして、詳細データが表示されます。
万巻の書自動回復手動発動初期SP8必要SP10攻撃範囲内の味方全員に治療を行い、対象のHPをシィンズゥの攻撃力の330%回復するheal_scale3.3
百味食珍自動回復手動発動初期SP60必要SP75継続時間30 秒攻撃速度+50、治療対象数+1、1秒ごとに素質の効果を受けている対象のHPをシィンズゥの攻撃力の20%回復するattack_speed50attack@max_target2attack@xingzh_s_2[heal].interval1attack@xingzh_s_2[heal].atk_to_hp_recovery_ratio0.2
モジュール
ORIGINALシィンズゥの記章
シィンズゥは味方に継続的に加護を付与することに秀でている。
外勤部門の決定に基づき
外勤任務においては補助オペレーターとして区分し、祈祷師の責務を担う。
特別に本記章を授与し、
その証明とする。
BLS-X昔年に別れをSTAGE ステータス 強化説明 1 - HP +125
- 攻撃力 +20
祈祷師の特性 敵に術ダメージを与える
スキル発動中、通常攻撃が味方に対する治療行動になる(治療量は攻撃力の100%)2 - HP +150
- 攻撃力 +30
同道の誼 攻撃範囲内にいる自身以外の味方2名に12%の加護状態を付与3 - HP +175
- 攻撃力 +40
同道の誼 攻撃範囲内にいる自身以外の味方2名に15%の加護状態を付与
老いた家令が、シィンズゥの部屋へ様子を伺いに来るのはこれで三度目だった。シィンズゥはその度に謝っていたが、家令は「急ぐ必要はございません。ごゆっくりお片付けください。」と手を振って答えた。
ニン家の主人が亡くなってからというもの、元々離れて暮らしていた親族たちは、この古い屋敷に戻る理由を完全に失い、続々と家財を運び出していった。皆それぞれの行き先へと潔く去っていったが、心残りのあったシィンズゥは未だ屋敷を離れられずにいた。物事とは往々にして一度始まってしまうと止められなくなるもので、主人がいなくなったことで使用人も次々に退職届を出していき、今やこの広大な屋敷に残っているのはシィンズゥと家令の二人だけだった。
屋敷の庭には転居のための荷車が停まっており、業者はシィンズゥに一つずつ確認を取りながら荷物を運び出していた。彼女はその度に名残惜しさを感じていたが、もし新しく借りた小さな書斎にこれだけ多くの思い出を詰め込んでしまえば、新たな生活の入る余地がなくなることは明白だった。結局、彼女は特に大切な物だけを選び、業者には屋敷の門で待つよう伝えた。
荷車が去ると、屋敷の中は不気味なほど静かになった。少し肌寒さを感じ、シィンズゥは着ている服を整える。屋敷でこのような光景を見たことはなかった。がらんとしているのに、散らかっている。かつて大切にしていた物は今や床を埋め尽くすガラクタと化し、その近くを歩くだけでぎしぎしと音が響いた。
シィンズゥは廊下に出て、蓮の花が入っていた甕の元へゆっくりと歩み寄っていった。それは、屋敷の庭師が生けてくれたものだった。かつてニン家で宴が開かれるたびに、彼女は何かと理由をつけて屋敷内を歩き回っていた。ある日、庭師に屋敷を案内されていた時、彼女は厨房でちょうどいい大きさの甕を見つけた。庭師は「一人の時は、これを眺めて過ごすといいでしょう。」と言って、甕を整えてくれた。それからというもの、彼女はこの甕の傍に座って、蓮の葉の間を泳ぐ小さな鱗獣を見つめながら、数え切れないほどの日々を過ごした。現在庭師はとうに引退し、故郷で孫娘の面倒を見ている。その際に鱗獣も持ち帰ってしまったので、甕の中では数枚の蓮の葉が行き場なく水面を虚しく漂っていた。
彼女は庭へと歩を進め、羽獣の形をした築山へと向かった。子供の頃、この築山が本物の羽獣に変化し、両親のいる温かい場所へと連れて行ってくれる夢をよく見ていた。しかし今、彼女が近付くと、築山はすでに何やら重い物で押し潰され、辺りに散らばっていることに気付いてしまった。
庭の古い柿の木、書斎の高くて大きな本棚……彼女は行く先々で、あまりに多くの思い出に分かれを告げねばならなかった。
……
「家令さん。」
「ニン・インお嬢様、まだ他に持って行かれる物はありますか?」
「はい……この鍵を。」
シィンズゥの手のひらの上には、数十年間使われてきた古い鍵があった。その柄に刻まれた模様は、長年の摩耗で消えかかっていた。
「そんな物を持っていても……」老いた家令はためらいつつそう言ったが、シィンズゥの表情を見ると言葉を改めた。「いえ、それもよいでしょう。」
そうして彼女の鍵束にもう使われることのない古い鍵が加わった。その鍵は新たに借りた部屋の鍵とぶつかり合い、寂しげな音を響かせた。
基地スキル
美食紀行α事務室配置時、事務連絡速度+20%、1時間ごとの体力消費量-0.25
美食紀行β
事務室配置時、事務連絡速度+30%、1時間ごとの体力消費量-0.25
情報収集β
応接室配置時、手がかり捜索速度+20%