• Lutonada
  • 露托
  • 루토나다

ルトナダ

重装タイプ — 破壊者
味方からの治療効果を受けない
  • BV33
  • 近距離
  • 生存
  • 防御
/ 70
【コードネーム】ルトナダ
【性別】女
【戦場清掃経験】十年
【出身地】ボリバル
【誕生日】本人は忘れたと主張
【種族】ザラック
【身長】159cm
【鉱石病感染状況】
体表に源石結晶の分布を確認。メディカルチェックの結果、感染者に認定。
【物理強度】標準
【戦場機動】標準
【生理的耐性】優秀
【戦術立案】標準
【戦闘技術】標準
【アーツ適性】標準
ルトナダはかつてボリバルの様々な交戦地域にて、現地のいかなる組織にも属さず、戦場の清掃にて生計を立てていた。現在は本艦で治療を受けながら、後方支援部と提携協定を結び、時折戦場環境顧問として外勤任務の支援を行っている。
造影検査の結果、臓器の輪郭は不明瞭で異常陰影も認められる。循環器系源石顆粒検査の結果においても、同じく鉱石病の兆候が認められる。以上の結果から、鉱石病感染者と判定。

【源石融合率】9%
長期にわたって劣悪な環境で生活しており、鉱石病の感染期間は長く、体表に源石結晶の分布も確認されている。

【血液中源石密度】0.31u/L
病状は安定している。
しかしながら、たとえすでに鉱石病に感染しているとしても、戦場清掃の際はまずしっかりと防護措置を講じてから、主なき認識票も含む遺留物に接触すべきだと本人に強調した。
我々は時折、ルトナダの「奇行」に疑問を持つ人々に対して彼女が「申し訳ありません。死に生きる術を乞うことに、すっかり慣れてしまって。」と説明しているのを耳にした。
当時、ルトナダは鉱石病の治療のためにロドスにやってきて日は浅く、体も回復し始めたばかりだった。彼女は非常に物静かで、一人で人気のない片隅に座っていることも多く、人付き合いにもどこか距離を置いているようだった。当初、オペレーターたちは彼女の「死に生きる術を乞うことに慣れた」という言葉の真意を完全には理解できておらず、それを彼女の「トラウマ」と見なしていた――彼女自ら、ボリバルで長年戦場清掃の仕事に従事していたと語ったのだから、そういうことなのだろうと。ロドスには悲惨な過去を持つ者も少なくなく、本人がそれ以上積極的に話さないのなら、余計な詮索はしないという暗黙の了解があった。
ルトナダが戦場から持ち帰ったものの中から、身内の所持品を見つけたオペレーターもいた。ルトナダはそのオペレーターに、彼の身内が息を引き取った際の状況を、聞くに堪えないような細部に至るまで明け透けに伝えた。その際の彼女は普段と変わらない哀しげな表情を浮かべ、親しかった肉親の死を報されたオペレーターの悲しみに体を震わせる姿とは対照的に、その瞳に揺るぎない静けさを湛えていた――まるで厚い雲に覆われた、風一つない寂しい空のように。
心理状況評価と一連の審査を経て、彼女が我々の一員に加わったことは間違いない。だが、どうやら彼女が戦場以外での生活に慣れるにはまだまだ時間が必要なようだ。我々は彼女の身体状況を考慮し、しばらくは後方支援部で物資の整理を担当させることにした。もし夜中に貯蔵室から異様な物音が聞こえ、彼女が闇の中で戦場から回収した物資を拭いている姿を見かけても、どうか驚かないでほしい――それは長年にわたる彼女の職業病のようなものだからだ。
ボリバルの戦場は夜にしか一時の安寧が訪れない――そしてその安寧の時間も、果てしなく短いのだ。

【人事部記録】
「コードネームは……ルトナダ?これで登録するの?たしかボリバルでは、みんなから『イエロースカーフ』と呼ばれていたって言っていたじゃない。」
「はい、もう昔のことですから。これからは、『ルトナダ』とお呼びください……」
「ボリバルでは、『追悼』という意味の言葉なんです。」
実際に目の当たりにしたのでなければ、最近発生した一連の処分待ち廃棄物の紛失事件と、一人のか細いザラックを結びつける者などいなかっただろう。我々が配管内の痕跡を辿ってルトナダの管理する後方支援部の倉庫に辿り着いたとき、その先の光景には心底驚かされた。縫い直された服がずらりと干されており、廃棄されるはずだった設備も一新されてそこにあったのだ。様々なパーツや材料にラベルが貼られ、種類ごとに仕分けられて並んでいる様は、まるで博物館の所蔵品さながらだった。
入職テストの時から、彼女は天生のものと言っても過言ではない修復の才能を披露していた。彼女は廃棄物の価値を精確に見極め、著しく損傷した物や設備であっても元通りにしてみせた。さらに長年の戦場清掃経験により、環境に対する鋭い洞察力も磨かれており、それにより彼女は、四方に危険が潜む廃墟の中で冷静に捜索を行い、食品や医薬品、運行図を発見し、まだ使用価値のある設備を修復することで、その日の夕食を得ることができていたようだ。恐ろしいことではあるが、目の前に並ぶ収納ラックの数々は、間違いなく彼女の過去の生活が今にまで蔓延り、影響を及ぼしている証拠なのだろう。
さらに驚かされたのは、倉庫には廃棄パーツで組み立てられた鉄骨フレームがあり、そこに被せられた盾とともに、宿舎から引きずってきたと思われるベッドを外界と完全に隔絶していたことだった。そしてルトナダはそのか細い体を丸めて、ベッドの下の暗闇の中で規則正しい呼吸音を立ててぐっすりと眠っていた。
それ以上邪魔をするのも忍びなく、我々は静かに倉庫を後にすると、彼女の代わりに廃棄物処理リストを記載しておいたのだった。
その後、我々は彼女の医療部でのカルテを入手し、その記載より、彼女が長期にわたってトラウマにさらされ続ける一種の「持続的エクスポージャー」状態にあることを知った。環境がもたらしたストレスによって、彼女は正常な生活への認識に乏しく、一般人とは異なる視点で外界を感じ、自らの存在感を獲得しているのだ。ルトナダはかつてカウンセリング中に、ある特殊な大型羽獣について何度も言及したことがあった。その羽獣は戦場で腐肉を啄ばみ、互いに争い合うのだという。そして彼女は時々、恐怖に満ちた声で質問を口にした。
「私は、その羽獣たちとどう違うのですか?」
我々はその疑問に確かな答えを返すことができなかった。それと同時に、我々の中には新たな疑念も生まれた――
「いったい誰が彼女にこのような生活を与えたのだろうか?」

十月十六日、俺は部隊にしたがって連合政府の勢力が根を張ってるっつー村を掃討して、そこでまた新しくガキどもを引き入れた。
あいつらはまだガキ過ぎて戦場では役に立たねぇが、他にできる仕事だってある。メシの支度、伝令、荷物運び、拠点の掃除……だが一番やらせてたのは「戦場の清掃」だな。
戦争が一段落つけば、やつらは値がつく物をあさるために、戦場に送られるんだ……値がつく物以外にも、戦死した兵士たちの認識票を拾ってくるって仕事もある。ガキはナリが小っちゃくてちょこまか動けるから隙間の深い所まで潜り込めるし、自分たちがどんな危険な場所にいるかも全く分かってねぇ。脅かして言うことを聞かせるもの朝飯前だしな。それで俺らはガキどもに死んだ仲間のバッグを持ち帰るように命令してたんだ。毎回何人かだけでも生きて帰ってこれば、その戦争の損害額がだいぶ浮くからな。
……罪?はあ、上官殿にゃどう説明して差し上げたらいいんだろうな?戦争なんだぜ。あんなガキンチョども、たとえ俺らが連れてかなくても、向こうさんがボウガンでも持たせて前線に死にに行かせるだろうよ。そういう時代なんだよ。
だけど例えばさっき言ったガキどもなんかは、俺が知る限りどのガキンチョよりも長く生きられたぜ。結局最後はほとんど死んじまったが、たしか一人だけ生き残ったガキがいたはずだ……あー……ちと他とは違った感じの女の子だったな。いつも首に黄色のスカーフを巻いててよ。
――あるトゥルーボリバリアン下級兵士の尋問記録より
……
「追悼」とはどういう意味なのでしょうか?
あの偵察兵が所属する部隊が見つかったので、私は彼女の遺物を引き渡しました。
彼女の戦友たちはその中でお金になりそうなものだけを残すと、ほんの些細なことのように、彼女が死の間際に何を言っていたかを訊ねました。
私はあるがままに伝えました――あの偵察兵は、追悼を懇願していたと。
その内の一人の顔に、一瞬笑みがよぎったように見えました。その人はすぐに深刻そうな表情を取り繕いましたが、確信できます――あれは見間違いではないと。
「戦火の中での追悼なんて、息をするみたいに一瞬で過ぎ去るってのに、なんの価値があんだよ」という声が上がりました。
また、「お前は元から死者を糧に生きてんだから、そんなことをする必要はないだろ」と言う人もいました。
彼らの言うとおりです。
私はテントから逃げ出したい一心で、報酬の交渉すら忘れて、遺物を置いてきました。
あの偵察兵は、大して役に立たない遺言を残した……果たして本当にそうなのでしょうか?
(短く音が途切れる)
……少なくとも、私は彼女の最期を覚えました。
……
「追悼」とはどういう意味なのでしょうか?
今日はいくつかの医薬品を拾いました。元はある医療小隊のものだったのですが、その隊員たちはすでに原形を失うほど腐乱していました。
中には痛み止めや消炎薬があったので、闇市でお金に換えて、ページがところどころ抜けた中古の辞書も手に入れました。
幸い、知りたかった言葉は146ページにありました。「追悼」を意味するその言葉は、「ルトナダ」と発音するようです。
(彼女は「ルトナダ」という言葉を明らかにゆっくりと、一字一字はっきりと発音していた)
辞書の説明はとても短いもので、「死者の生前を偲び、悼むこと」とだけありました。
(短く音が途切れる)
「偲び」、「悼む」。またよく分からない言葉が出てきました。
……
「追悼」とはどういう意味なのでしょうか?
襲撃されたある居住地で、道ばたで子供が亡くなっているのを見ました。
その子は指輪を一つ握りしめていて、指輪の内側には二つの単語が刻まれていました。
もしかしたら、あれは彼の両親の名前だったのかもしれません。
金属を買ってくれる人はそれなりの額を出せると言っていましたが、私はその指輪を持っておくことにしました。
すこしおぼろげな記憶が蘇ってきました。
顔を血まみれにした女性が頭に浮かびました。彼女が笑ってこの黄色のスカーフを巻いてくれた時の様子を。
彼女の震える唇も思い出しました。もう長い時間が経ってしまった記憶ですが、それでも安らぎを覚えます。
ですがその短い安らぎの後に湧き上がるこの気持ちは、「偲ぶ」感情でしょうか、それとも「悼む」でしょうか?
(短く音が途切れた後、呼吸音だけが聞こえる)
……もしこれが「追悼」だというのならば、私はどうすればそれを――
(爆発音らしき音が聞こえ、声はそれ以上続かなかった)
――ルトナダの録音。彼女が拾った録音ペンに録音していたもの
かつて一度、ルトナダは我々に、彼女の頭に長らく響いている声の話をしてくれたことがあった。
戦場に足を踏み入れたルトナダは、あの場所で生き延びること以外にも何か成し遂げたいと思ったそうだ。最初は、死者たちの最期の姿を覚えておこうとした。だが戦場のように目まぐるしく移り変わる環境を駆け回っていれば、忘却はあまりに早く訪れる。記憶の中の光景は霧散し、ただ遠い声だけが残ったという。
彼女は簡単な言葉を使って、できる限りその声を描写し、我々に彼女の脳内に響く声の有様を伝えようとした。叫び声も、うわごとも、途切れ途切れの嘆願もあって、そのいずれにも感情が詰まっている。恐怖、悔しさ、自責、期待……それらの感情が混じり合い、共鳴し、最後には果てしなく大きな集合体となっているのだと。
「ここにいるのです。」ルトナダは自分の耳を指さした後、そっと塞いだ。「とてもうるさくて、一時たりとも止まってはくれません。」
過去のある時点で、彼女は辞書により「追悼」という言葉を知り、それ以来遺言の意味を少しずつ紐解くようになったらしい。そして自身が何らかの生命体験をした際に、それに応じた人や言葉が無意識に浮かぶようになったのだという。さらに彼女は、多くの遺言が、死者の生への心残りと、死に面した際の無力さを表していることに気付いたと語った。
一通り話し終えた彼女は、目に憂鬱を湛え、まるで暗雲のような記憶の中に沈み込んでしまったかのようだった。
医療部と意見交換を行ったあと、我々はルトナダにその遺言の数々を記録してみようと提案した。部屋に散らばった小物を、収納ボックスに移していくように、と。そして彼女はその提案を受け入れたのだった。
ほどなくして、彼女の手書きのノートが届いた。それは死者たちの願いを記録したリストだった。

【拙い字で書かれたリスト】
……
トーカ町西にある青い屋根の家の庭いっぱいにメロンを植える。(完了)
軍服をしっかり洗ってアイロンがけをして、勲章と一緒にボリバルの地に埋める。(完了)
バジルソースの焼肉を入りきらなくなるほどお腹いっぱいまで食べる。(食が細くてあまり食べられなかったのですが、もう食べられないところまでは食べたので完了)
苔生獣のぬいぐるみを作って、キラモの小学校に通うモリーという女の子にプレゼントする。(ぬいぐるみは完成したので、次の外勤任務で渡す予定)
『ミステリアスシティ』の主要制作陣を訪ね、サイン入り写真をもらう。
雪山を登る。
黒流樹海の泥の地面に手形を押す。
……
以上が覚えている遺言です。
もしどなたかの遺言を覚えている方や、成し遂げたいけれど実現が難しい願いがあれば――
余白に記入してください。私が実現させてみせます。

「昔はよく理解できなかったんです……自分には何もないのだと、なにも変えられないのだと思っていましたから。」果たされなかった願いを叶える旅を始めた理由を聞かれたルトナダは、そう答えた。
「ですがだんだんと……分かってきたような気がします。人々がいったいどんな未練を残すのか、なぜ永遠に失われてしまったものを偲び、悼むのかを……」
「そして、私のような人間も存在しています。それは、亡くなった方々が私を生かしたのではなく――」
「彼らが存在していたからこそ、私が今ここに生きているのです。」
日差しと向き合いながら、彼女は胸の前になびく色あせた黄色のスカーフに手を当てた。耳がぴょこぴょこと上下している。
「ほら、声が少しだけ静かになりました。」
……ドクター?またお会いしましたね。
はい、前回と同じく、亡くなったオペレーターの方々の遺物を整理しています。
貴方も、「物を見て亡き人を偲んで」いるのですか?貴方から教わった考え方ですが、私にもだんだんその真意が分かってきました。
私は今後も、この貯蔵室を定期的に清掃していくつもりです。遺品や資料が被ってしまったほこりを、かつての所有者がそうしていたように払ってあげるのです。
彼らはきっと……永遠に去ってしまったわけではありません。
彼らが「永遠に存在する」からこそ、この船の今があって、私たちの未来へと続く航路が描かれたのだと思います。
ですから、ロドスは彼らの意志と願いを乗せて遠くへと進み続けると、私は信じています。
そう、彼らはずっとここにいるのです。
HP
3950
攻撃力
790
防御力
545
術耐性
10
配置コスト
34
攻撃間隔
1.6 秒
ブロック数
3
再配置時間
70 秒

素質

  • 死中に活
    自身がブロックしている敵が撃破されるたびに、自身のHPを16%回復

スキル

設定で詳細一覧を有効にして、詳細データが表示されます。
  • 強撃β
    攻撃回復自動発動
    必要SP
    3
    次の通常攻撃時、攻撃力が230%まで上昇
    atk_scale
    2.3
  • 強磁場シールド
    自動回復手動発動
    初期SP
    20
    必要SP
    35
    継続時間
    30 秒
    攻撃しなくなり、防御力+130%2秒ごとに周囲の地面上にいる敵全員に攻撃力の100%の術ダメージを与え、すべてのブロックされていない敵を普通の力で引き寄せる
    p_force
    0
    mode
    1
    def
    1.3
    magic_atk_scale
    1
    interval
    2

モジュール

  • ORIGINAL
    ルトナダの記章
    ルトナダは一人で防衛線を守ることができる。
    外勤部門の決定に基づき
    外勤任務においては重装オペレーターとして区分し、破壊者の責務を担う。
    特別に本記章を授与し、
    その証明とする。
  • UNY-X
    生還者たち
    STAGEステータス強化説明
    1
    • HP +180
    • 防御力 +30
    破壊者の特性
    味方からの治療効果を受けない
    自身がブロックしている敵からの被ダメージ-15%
    2
    • HP +280
    • 防御力 +50
    死中に活
    自身がブロックしている敵が撃破されるたびに、自身のHPを18%回復
    3
    • HP +350
    • 防御力 +60
    死中に活
    自身がブロックしている敵が撃破されるたびに、自身のHPを20%回復
    チッ、生き残っちまったか。
    すぐそばで源石爆弾が爆発したはずなんだが……まったく、運のいいこった。
    この湿った壁、どうやらとっくに廃棄された坑道らしいな。それにしても、俺はどうやってこんな場所に?
    待てよ、誰かいるな!?誰だ!動くな!
    ……ザラックの小娘?ははっ、俺はこんな子供に救われたわけか。
    本人いわく、彼女は戦場清掃員で、瀕死の俺を見つけてここまで運んできてくれたそうだ。
    俺が目を覚ましたのを見て、彼女は俺の持ち物を返してくれた――武器、薬剤と医療キット、そして俺の認識票だ。
    こちらが礼を告げる前に、小娘はすぐに別のほうへと向かっていく。
    あれは、ロレンツォか?爆弾で吹き飛ばされて化け物みたいになっちまってるあれが、まさかあいつだったなんて。
    おいザラック、そいつを放してやれ!ロレンツォは俺たちの仲間なんだ!
    ちくしょう、息があるのが分からねぇのか?そいつはまだ生きようとしてんだよ!俺なら助けてやれる!
    クソッ、なんでロレンツォの身体はこんなに冷たくなってんだ?血だって全然止まらねえ――
    ……
    ロレンツォが死んじまった。
    傷が深すぎて、俺には……助けてやれなかった。
    あのザラックの小娘は、また一人負傷兵を運んできた。そいつは敵側の兵士だった。
    ふざけやがって……奴らはロレンツォの仇だ。俺はそいつを殺そうとしたが、小娘は無神経にそれを阻んだ。
    この人はまだ助かるはずだから、助けてあげてください、なんて言ってきやがって。
    ほんと、笑える話だぜ。ロレンツォの奴を救ってやれはしなかったのに、敵なら救えるだなんてな……
    そして、小娘はまた出かけて行った。こうすればたくさんの人を一度に運べるなんて言って、盾の下に車輪を取り付けて。
    誰かが鼻で笑った声と、別の誰かの苦しげな呻き声が聞こえてくる。
    頭上で砲撃音がして、目に埃が入ってひどく痛んだ。
    そうだよな……毎日人が死ぬ戦場で、こんなことをしてなんの意味があるってんだ?
    ……
    23人。今この洞窟の中には23人の生存者がいる。皆あの小娘に救われた連中だ。
    あいつの力の強さには本当に驚かされる。まさかこいつら全員を、戦場から洞窟に運び込んでくるなんてな。
    俺はというと、この状況に慣れて感覚が麻痺してきた。だからケガ人に薬を注射し、傷口を手当しては、そいつらの呼吸が落ち着いて、表情が緩むまで傍に寄り添っている。
    俺はただ……これ以上人が苦しんでるところを見たくなかっただけだった。
    いつからか、なぜか全身が火照っているように感じられた。ケガ人の弱々しい呼び声が聞こえて、そいつの口元に耳を寄せれば――
    驚いたことに、そいつは声を震わせて「ありがとう」と言ってきた。
    俺はそいつの認識票を見ようとしたが、急に目が潤んじまって視界もぼやけてしまった。
    そいつが誰かを確かめる必要なんぞないことはわかっていた。俺は、一人の人間が生き延びたことを知れたらそれでよかったんだ。
    そう、彼女のお陰で俺も、こいつらも生き延びた。
    俺たちはまだ生きている。これ以上に意味のあることなんてあるか?

基地スキル

  • 一意専心
    加工所で昇進素材を加工時、体力消費が2の素材の体力消費-1
  • 効率的再利用
    加工所で昇進素材を加工時、副産物の入手確率+70%